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by tsuchika
| 2019-10-31 11:57
西村ツチカのホームページができました。
このエキサイトブログを作ったのは2009年、まだマンガ家になる前の自分がSNSの外に初めて作った場所でした。
その後mixiを離れ、myspaceを離れ、pixivを離れても、ブログを離れることはありませんでした。
10年間も使っているうちに気が付くこともあれば、常に管理者としてログインしつづけているために逆に見えづらいこともあります。
このブログには広告があります。
もちろん課金すれば広告をなくせると承知の上であえて無料プランで使わせていただく以上むしろ広告に感謝している側の人間です自分は。思えばホームページが作れない人間でした。恥ずかしながらお金も技術も知識も意欲もありません。そんな自分にとって、無料で使いやすいブログは福音でした。健康で文化的な最低限度のインターネットがはじめて手に入ったのです。ちょっと広告が入るだけで、いや広告のおかげで無料で使わせていただけるのだからもちろん感謝するほかない。積極的に、いや、実際に感謝を捧げているつもりでいました。とはいえ広告。見ると広告がある。いや、本当にある。いや、思ったよりも広告がある。たくさんある。しかもずっとある。スマホで見ると、広告だけがある。むしろ広告しかない。画面全体を広告が覆い尽くし、記事本文が完全に隠れてしもてる。一触即発でポップアップする広告の地雷原に指を注意深く置き、慎重にスクロールしないことには記事本文にたどり着けない。また問題なのは、その記事本文というのが自分がある時期からKeep It Simple Stupidの原則に感化されなるべく簡潔な文章をこころがけているためにごく小さい面積の隙間に収まっていることで、そんな少ない文字量では、たとえ切実な主張さえ誰にも届かないであろうのに、また輪にかけて、その主張の内容はわざわざ読みに来てくれた人の時間をやんわりドブに捨てるしょうもない冗談だったりして(この記事のように)、それが一瞬にして過ぎ去れば一行も置かずにまたあの茫漠たる広告の荒野。もしかしたら今読まれているこの記事も、段落と段落の間に素っ頓狂な広告が挟まっているかもしれませんが、前からこんなんでした?(下の画像はスマホから見たスクリーンショット)
もしブログサービスがなければ自分の10年間は少し違ったものだったでしょう。ブログに対しても広告に対しても、感謝の気持ちは本当です。ただ、自分はごく手短にマンガの告知やたわいない冗談を伝えたかっただけなのに、いつの間にか大企業の方々と仲良く肩を組み、健康愛好家の俗物性が結晶化したアルカリイオン整水器や、パリを夢見る日本人達が虚栄の極致を競い合うプレミアムフェス開催を、高らかに謳い上げる大合唱の中で、フト思い出したかのようにごく手短にマンガの告知や冗談を伝えるという面妖なことになってしまいました。これはそろそろ卒業の時かもしれないと思いはじめたのはブログをはじめて2〜3年目くらいだったでしょうか。わりとすぐ気づいててました。でも、そこからが長かったです。自分で勉強などは一切せず、相談もいつも立ち消え。そうです。正直にいって自分は、ネットでの情報発信で少しも切迫したくないと考えていました。あるいはそんな弱い気持ちだからこそ10年間もつづけてこれたのだとも思います。ライトワーカーは毎日ただ静かに呼吸を整えながら5次元世界へのアセンションを夢見ている。
今回、神のような親切な人からの献身的な援助に恵まれ、念願が叶いました。
ずっと欲しかった。ついにできました。
新天地は今のところラクガキが少しあるだけです。
何もない代わりに、広告もない。
10年間が刻まれたこのブログはしばらく残します。
広告がある代わりに、何もかも全部ある。
今まで本当にありがとうございました。
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by tsuchika
| 2019-10-23 05:26