2019-05-26
自分はつけペンで描きます。ターレンス社のインディアンインクは普通のボトルで、蓋をあけてインクにペン先を浸して使います。顔料が含まれ早乾であろうと思われるため素早く蓋を閉めます。その点ホルベイン社のドローイングインクはボトルの蓋がスポイトにもなっており、一滴ずつ量を調節しながらペン先につけて使うことができ便利でした。生産終了、もう手に入らないとは残念しごくです。耐水性インク自体、取り扱いが減ってきているのかな。
そういえば自分も世界堂へ来ること自体かなり久しぶりです。自分がメインで使っている画材はわら半紙と開明墨汁という最もありふれた物たちで、これらが生産終了とかで手に入らなくなることは考えづらくすっかり安心していましたが、それよりちょっと高価な画材では選択肢が少なくなっているとしたら、デジタル作画が一般的になった影響かなと思いました。
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CLIP STUDIOなどの漫画アプリは描線の補正機能が標準でついていて、ペンの入り抜き加減まで詳細に設定できつつデジタル制御で自動的にミスタッチの無い描線に仕上がるので、多くの漫画家さんが便利と考えて利用してます。自分が好きな映画評論家の方が、あるマンガを「とにかく描線が綺麗。線の太さのゆらぎや、ランダムな線が一つもない」と評されていたので見てみたところデジタル作画のようでした。この方が映画評で「とにかくCGが綺麗」とテクノロジーを絶賛してるところなんて見たことないので、専門が違えばこそかなと思いました。
世間でもそのうち自動補正された整った描線が今よりもっと当たり前になってくれば、映画のCGみたく見慣れた風景になって、自分の発作も少しは良くなるかと思いました。
by tsuchika
| 2019-05-26 12:59